SMART目標とPDCAの使い方|目標設定から実行、改善まで

man running on black asphalt road
Photo by RUN 4 FFWPU on Pexels.com

目標を立てても行動が続かないときは、意欲だけで解決しようとせず、目標の書き方と振り返り方を分けて見直します。

SMART目標は到達したい状態を具体化する枠組みで、PDCAは計画、実行、評価、改善を繰り返す進め方です。

SMARTで行き先を定め、PDCAでそこまでの進み方を修正すると、次に何をすべきかを判断しやすくなります。

ただし、どちらも達成を保証する方法ではありません。

SMART目標とPDCAの役割

SMART目標とPDCAは、同じ作業を別の言葉で表したものではありません。

  • SMART目標:何を、どの状態まで、いつまでに達成したいかを明らかにする
  • PDCA:その目標に向けた行動を試し、記録を見て、次の行動を変える

「英語力を上げる」は方向だけを示した表現です。

一方、「12月末までにTOEICスコア800点を目指す」は、対象、指標、期限を確認できます。

そのうえで「平日は30分学習する」「週に1回、問題集で確認する」と決める部分が行動計画です。

目標と行動計画を分けると、結果が出ないときに、目標そのものを見直すのか、日々の行動を変えるのかを切り分けられます。

SMART目標の5要素

SMARTは、目標を五つの問いで点検する考え方です。

SMARTの5要素と確認する問い
要素 意味 確認する問い
Specific 具体的 誰が、何を、どの状態にするのか
Measurable 測定可能 進捗と結果を何で確かめるのか
Achievable 達成可能 現在の力、時間、環境で取り組める範囲か
Relevant 関連性 その目標が仕事、学習、価値観とどう結び付くのか
Time-bound 期限付き いつまでに結果を確認するのか

五つの要素を一文ずつ並べる必要はありません。

たとえば「仕事で英文メールを扱う機会が増えたため、12月末までにTOEICスコア800点を目指す」という目標には、対象、指標、理由、期限が含まれます。

達成可能かどうかは、現在のスコア、確保できる学習時間、使える教材を確認して判断します。

数値だけでは把握しにくい変化は、「リスニングで聞き取れない箇所が減った」など、観察できる言葉でも記録できます。

SMART目標を作る3段階

  1. 到達したい状態を書く:まずは「何をどうしたいか」を一文にする
  2. 五つの問いで不足を探す:指標、現実性、目的とのつながり、期限を補う
  3. 中間地点を置く:最終目標までが長い場合は、650点、750点のように進捗を確認する地点を決める

中間地点は最終目標を小さく区切ったものです。

一方、毎日の学習時間や教材の使い方は、中間目標ではなくPDCAで扱う行動計画です。

願望を行動へ移す考え方を広げたい場合は、思考を行動計画へ変える実践ガイドも参考になります。

PDCAで行動を修正する

PDCAは、Plan、Do、Check、Actの順に行動を見直すサイクルです。

PDCAの4段階で決めること
段階 行うこと 残すもの
Plan(計画) 目標に近づく行動、頻度、時間を決める 週間または月間の行動計画
Do(実行) 計画を実行し、できたこととできなかったことを記録する 日付、時間、内容を含む短い実行ログ
Check(評価) 目標、計画、実績の差を確かめる スコアなどの数値と、つまずいた箇所のメモ
Act(改善) 次の期間で続けること、やめること、変えることを決める 次のPlanに反映する変更点

Checkは、自分の性格や根性を評価する段階ではありません。

計画した行動と実際の行動を比べ、どこで差が生じたかを確かめます。

たとえば、学習時間を確保できなかったなら、教材を増やす前に、予定した時間帯が現実的だったかを見直します。

Actでは変更点を増やしすぎず、「朝から通勤時間へ移す」「リーディングを15分追加する」のように、次回確認できる形にします。

振り返る間隔の決め方

振り返りの間隔は、結果を確認できるタイミングに合わせます。

日々の学習や習慣は週単位、結果が表れるまで時間のかかる業務は月単位など、記録を比較できる期間を選びます。

間隔を決めたら、予定表にCheckの日を先に入れておくと、振り返りを後回しにしにくくなります。

SMARTとPDCAをつなぐワークシート

次の表は、元の記事にあったTOEIC学習例を、目標と行動計画が混ざらない形に整理したものです。

TOEIC学習を想定した記入例
項目 記入例
SMART目標 仕事で英文メールに対応するため、12月末までにTOEICスコア800点を目指す
中間地点 650点、750点の順に進捗を確認する
Plan 平日は30分、休日は60分学習し、週に1回問題集で理解度を確認する
Do 学習した日付、時間、教材、取り組んだ範囲を記録する
Check 模試のスコアと学習ログを比べ、リーディングなど停滞している分野を特定する
Act リーディング学習を15分追加するなど、次の期間で試す変更を決める

この例の数値は、方法を理解するための仮想的な設定です。

実際に使うときは、現在地と使える時間に合わせて書き換えます。

週次チェックリスト

  • Plan:今週の行動を予定表に入れたか
  • Do:実行の有無だけでなく、時間と内容を記録したか
  • Check:目標、計画、実績の差を一つ以上確認したか
  • Act:次の週に変える行動を具体的に書いたか

つまずき方に応じて改善策を選ぶ

同じ「続かない」という状態でも、原因によって見直す場所は異なります。

よくある停滞と見直す場所
状態 確認すること 改善例
目標が大きく、手を付けられない 最初の中間地点と最初の行動が書かれているか 最終目標を小さな到達点へ分ける
計画は立てるが実行できない 予定した時間帯と所要時間が現実に合うか 時間帯を変えるか、一回の行動を小さくする
Checkが感想だけになる 比較できる数値や行動記録があるか スコア、実施回数、学習時間と短い所感を併記する
改善策が毎回同じになる 前回の変更で何が変わったか 一度に変える条件を絞り、前回と比較する
一人では振り返りを忘れる 確認日と共有相手を決めているか 予定表の通知を使い、必要に応じて進捗を共有する

改善策を選ぶ前に、どの段階で止まったかを確認します。

目標が曖昧ならSMARTへ戻り、実行や改善に問題があるならPDCAの該当段階を直します。

今日から始める3つの作業

  1. 達成したい状態を一文で書き、SMARTの五つの問いで点検する
  2. 次の振り返りまでに行うことを予定表へ入れる
  3. 振り返る日を決め、実績を残す場所を一つにする

SMART目標で目指す状態を明確にし、PDCAで実績に合わせて行動を直せば、目標は願望のままではなく、検討できる計画になります。

キャリア目標を具体的な期間へ落とし込みたい場合は、IT業界の職種比較と90日キャリア計画もあわせて確認できます。

この記事に関連する株式会社greedenの取り組み

事業目標は、決めるだけでなく実績を振り返り、次の行動へつなげてこそ機能します。株式会社greedenのAI経営ドクター「mirabon」は、財務データをもとに経営の振り返りから次の一手までを支援します。

投稿者 greeden

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)