2026年9月5日時点で、SoraのWeb版とアプリ版は利用できません。
OpenAIは両サービスを2026年4月26日に終了し、Sora APIも同年9月24日に終了すると案内しています。
そのため、この記事は旧Soraの画面を使うための現行マニュアルではなく、当時のExtendの仕組みを記録し、作品の退避と次の制作環境への移行に役立つよう再構成しています。
Extendから引き継げるのは、長い映像を一度に完成させようとせず、場面ごとに状態を受け渡す設計です。
Sora 2の現在の利用状況
OpenAIのSora終了案内には、提供経路ごとの終了日と作品の書き出し方法が記載されています。
| 対象 | 2026年9月5日時点の状況 | 必要な対応 |
|---|---|---|
| Web版とアプリ版 | 2026年4月26日に終了 | 旧画面を前提にした操作手順は使わない |
| Sora API | 2026年9月24日に終了予定 | 接続先と代替手段を確認し、移行を終える |
| 作成済み作品 | 専用ページから書き出し可能 | 作品と制作条件を一緒に保存する |
作品が残っている場合は、Soraの書き出しページから早めに手続きを進めます。
APIが終了日まで提供されていることは、旧エディターのExtendを同じ画面や手順で使えることを意味しません。
Extendが指していた動画編集
Extendは、生成済みのクリップを時間方向に延ばし、元の場面より前または後の映像を補う考え方です。
OpenAIのSora提供開始時の説明では、延長、Remix、Blend、Storyboardなどの編集機能が紹介されていました。
- Re-cut:クリップから使いたい範囲を選び、その場面の前後を補う編集です。
- Storyboard:場面と指示を時間順に並べ、一本の流れとして管理する編集画面です。
- Loop:先頭と末尾が自然につながるように範囲を整え、繰り返し再生する編集です。
元記事はこれらの旧Soraの画面説明と、Sora 2の同期音声やソーシャル機能の説明を一続きに扱っていました。
しかし、Sora 2の発表だけから、すべての時期、地域、アカウントで同じ編集画面が提供されたとは判断できません。
以下では、特定の画面名に依存しない動画延長の設計として読み替えます。
前後延長で受け渡す情報
動画を延長するときは、接合点の前後で何を変えず、何を進めるのかを分けます。
継承条件を先に決めると、生成後に確認する対象も明確になります。
| 要素 | 記録する内容 | 接合点の確認 |
|---|---|---|
| 被写体 | 人数、服装、位置、視線 | 形や位置が突然変わっていないか |
| カメラ | 画角、向き、距離、動き | 速度や進行方向が連続しているか |
| 光と色 | 光源の方向、明るさ、色調 | 影や色が切り替わっていないか |
| 動作 | 開始時と終了時の姿勢 | 次の場面が直前の動作を受けているか |
| 音 | 台詞、環境音、音楽の役割 | 音量や空間の響きが急変していないか |
前方へ延長する場合
前方延長では、元クリップの最後の状態を次の場面の開始条件にします。
「同じ人物と服装を保つ」「カメラは固定する」「左からの光を保つ」のように、見た目を支える条件を残したうえで、次に起こす動作を一つ指定します。
前の場面を補う場合
後方への延長では、完成済みクリップの冒頭を到達点として扱います。
到達点にある人物の位置、視線、持ち物を確認し、その状態へ無理なくつながる直前の動作を設計します。
ループを作る場合
ループでは、末尾を延ばすことより、先頭と末尾の状態を近づけることが先です。
周期的な動きでも、被写体の位置、光、カメラの速度が接合点で変われば切れ目が見えるため、映像と音を別々に確認します。
指示を場面単位に分ける方法
ビートは、映像の中で一つの動作や目的を担う短い場面です。
長い指示を一度に渡すのではなく、基底場面と延長場面を分け、それぞれの終了状態を次へ渡します。
- 基底場面:「夕方の駅前。濡れた路面を固定カメラで映す。左側の看板から青い光が差す」
- 延長場面1:「同じ場所と光を保つ。画面右から傘を差した人物が入り、看板の前で止まる」
- 延長場面2:「人物、傘、カメラ位置を保つ。風で傘が少し揺れ、人物が看板を見る」
- 終了条件:「人物は画面中央、傘は開いたまま、カメラと光は変えない」
この例の役割は、特定のサービスで同じ結果を保証することではありません。
場面ごとに変化と継承条件を分け、修正箇所を特定しやすくするための設計例です。
同期音声を長い映像へつなぐ考え方
Sora 2は提供開始時、映像に合わせた台詞と効果音を生成できるモデルとして紹介されました。
一方で、複数のクリップをつなぐ制作では、映像の接合と音の接合は別の問題です。
- 台詞:文の途中を接合点にせず、場面ごとに発話を完結させます。
- 環境音:接合点の前後で音量と響きを比べ、急な変化を編集します。
- 音楽:映像生成とは別のトラックで管理し、場面の長さが変わっても調整できる状態にします。
生成時の音を残すか、編集ソフトで置き換えるかは、素材の品質と利用条件を確認して決めます。
提供終了に備える移行チェックリスト
- 作品を書き出す:公開版だけでなく、後で再編集したい元クリップも保存します。
- 制作条件を残す:場面順、入力した指示、参照素材、比率、音の扱いを作品と対応づけます。
- 権利情報を整理する:参照素材の出所、人物の同意、音源の利用条件を確認します。
- 必要機能を棚卸しする:前後延長、時間軸編集、同期音声、書き出し形式のうち、制作に必要なものだけを挙げます。
- 代表的な一場面で試す:すべてを移行する前に、継承条件の多い場面で代替手段を評価します。
後継手段の比較では、画質の印象だけでなく、データを持ち出せるか、制作条件を再利用できるか、利用規約を確認できるかを見ます。
選定項目を具体化したい場合は、動画生成AIを選ぶ5つの基準も参照してください。
来歴、肖像、アクセシビリティの確認
OpenAIの提供開始時の安全対策では、Soraの動画に可視のウォーターマークとC2PAメタデータを付け、来歴を確認できるようにしていたと説明されています。
書き出した作品に来歴情報が含まれている場合は、編集や再公開の工程でも元データを保管します。
人物の容姿や声を含む素材は、生成時に許可されていたことだけで判断せず、移行先での利用と公開についても本人の同意範囲を確認します。
C2PAと肖像管理を詳しく確認する場合は、Sora 2の著作権とC2PAの整理が参考になります。
公開用の動画には、聞き取れない環境でも内容が伝わる字幕を用意し、必要に応じて映像内の情報を音声または本文でも説明します。
具体的な対応は、音声と動画コンテンツのアクセシビリティ実践ガイドで確認できます。
Sora 2のExtendに関するFAQ
現在もSora 2のExtendを使えますか
Web版とアプリ版は終了しているため、元記事にあるエディターの手順は現在使えません。
Sora APIも2026年9月24日に終了予定ですが、APIの提供期間と旧エディター機能の利用可否は分けて考える必要があります。
作成した作品はどこから書き出せますか
OpenAIはSoraの書き出し専用ページを案内しており、処理が完了するとメールで受け取れると説明しています。
最終的な書き出し期間が終わった後は関連データが削除されるため、作品が必要なら早めに手続きを進めます。
Extendの考え方は別の動画生成ツールでも使えますか
前後延長や時間軸編集に対応するサービスなら、被写体、カメラ、光、動作、音の継承表は評価項目として使えます。
ただし、機能名、入力形式、出力品質、利用条件はサービスごとに確認が必要です。
移行時に迷わないための結論
Soraに作品が残っている場合は、まず書き出しを済ませ、制作条件と権利情報を作品に結び付けて保存します。
APIを組み込んでいる場合は、2026年9月24日の終了予定日より前に依存箇所を洗い出し、代替手段で代表的な場面を再現できるか確認します。
Extendが残した実務上の教訓は、動画の延長を単なる尺の追加ではなく、被写体、カメラ、光、動作、音の状態を次の場面へ渡す作業として設計することです。
参考情報
- OpenAI Help Center「What to know about the Sora discontinuation」
- OpenAI「Sora 2 is here」
- OpenAI「Sora is here」
- OpenAI「Launching Sora responsibly」
この記事に関連する株式会社greedenの取り組み
動画生成サービスの終了に備えるには、作品の書き出しだけでなく、再現条件と移行判断をチームで共有する必要があります。株式会社greedenは生成AI勉強会を通じ、ツール選定から業務への定着までを支援します。

