長崎県でシステム開発会社を選ぶときは、会社名を並べて価格だけを比べても、自社に合う発注先は見つかりません。
業務の課題、開発範囲、公開後の運用を先に整理し、同じ条件で各社の提案を比較する必要があります。
この記事では、長崎県内に本社を置く5社について、公式サイトで確認できる事業領域を整理します。
そのうえで、RFP、見積もり、契約、2026年度の補助制度、運用引き継ぎまでを発注の順に解説します。
長崎県内で相談できるシステム開発会社5社
ここで紹介する順番は順位ではありません。
所在地と主な事業領域を各社の公式情報で確認し、発注内容との対応関係がわかるように整理しました。
| 会社 | 本社 | 公式情報で確認できる主な領域 |
|---|---|---|
| 株式会社NDKCOM | 長崎市 | 自治体向け総合行政情報システム、社内DX、業務アプリケーション、RPA、データ入力など |
| NBC情報システム株式会社 | 長崎市 | システム開発と販売、自治体、医療と福祉、クラウド、インフラ、アウトソーシングなど |
| 株式会社ディーエスブランド | 長崎市 | CMSの企画開発、Web制作とサポート、業務サービス連携、チャットボットなど |
| システムファイブ株式会社 | 長崎市 | IoTと制御、受託開発、RPA、業務システム、介護施設向け見守りシステムなど |
| 株式会社エス・ティー・エヌ | 諫早市 | 車載ECUなどの組込み開発、物流、クラウド、ニアショア、受託開発など |
株式会社NDKCOM
株式会社NDKCOMは長崎市に本社を置き、自治体向けの総合行政情報システムをはじめ、社内DX、業務アプリケーション、計装制御、RPA、データ入力などを公開しています。
自治体業務やバックオフィス改善を相談する場合は、対象業務と既存システムの連携範囲を伝え、開発と運用支援をどこまで一社で担えるか確認すると比較しやすくなります。
NBC情報システム株式会社
NBC情報システム株式会社は長崎市に本社を置き、コンピューターシステムの開発と販売を事業内容に掲げています。
公式サイトでは自治体、医療と福祉、クラウドなどのソリューションも案内しているため、業務システムと基盤をまとめて相談したい場合は、担当範囲と保守窓口の分担を確認してください。
株式会社ディーエスブランド
株式会社ディーエスブランドは長崎市に本社を置き、CMSの企画開発、Webデザイン制作、販売、サポートを中心に、業務サービスとの連携やチャットボットなどを展開しています。
Webサイトの更新業務や情報発信を改善したい場合は、導入後に社内で更新できる範囲、権限管理、既存データの移行方法を具体的に尋ねるとよいでしょう。
システムファイブ株式会社
システムファイブ株式会社は長崎市に本社を置き、IoTと制御、受託開発、RPA、業務システムの設計開発を案内しています。
介護施設向け見守りシステムも自社で開発しているため、機器やセンサーを伴う案件では、現地調査、設置、通信障害時の対応まで見積範囲に含まれるか確認が必要です。
株式会社エス・ティー・エヌ
株式会社エス・ティー・エヌは諫早市に本社を置き、車載ECUなどの組込みシステム、物流、クラウド、ニアショア、受託開発を事業領域として掲げています。
製造や物流の案件では、現場設備との接続条件、停止できる時間、検証環境の用意、量産後の保守体制を早い段階で確認してください。
発注先を選ぶ順序
- 改善する業務を一つに絞る:困りごとを機能名へ置き換える前に、誰がどの作業で時間や手戻りを抱えているかを書き出します。
- 初回の範囲を決める:必須機能と後から追加できる機能を分け、予算超過時に何を外すかも決めます。
- 同じ資料を候補各社へ渡す:説明条件をそろえると、価格差が作業範囲の違いなのか、体制や技術の違いなのかを判断しやすくなります。
- 提案の前提を確認する:見積金額だけでなく、データ移行、外部連携、テスト、教育、保守が含まれるかを確認します。
- 実際の担当者と話す:営業説明だけで決めず、プロジェクト管理と技術判断を担う担当者に、変更時の進め方や報告方法を尋ねます。
県内拠点は現地対応のしやすさにつながりますが、それだけで品質や相性が決まるわけではありません。
同じ業界で扱ったデータ、連携先、利用人数、運用時間が自社案件に近いかを確認してください。
RFPで提案条件をそろえる
RFP(提案依頼書)とは、発注側が目的、要件、制約、回答形式を候補企業へ伝える文書です。
完成した仕様書ではなく、各社が同じ前提で提案するための比較基準として使います。
| 項目 | 記載する内容 | 不足したときの問題 |
|---|---|---|
| 背景と目的 | 現在の手順、困りごと、改善後に実現したい状態 | 不要な機能が提案されやすい |
| 対象範囲 | 利用部門、利用者、機能、データ、外部連携 | 見積もりごとに範囲が変わる |
| 優先順位 | 必須、できれば必要、将来対応の区分 | 予算調整で判断できない |
| 非機能要件 | 性能、可用性、セキュリティ、バックアップ、監視 | 稼働後に追加費用が生じやすい |
| 移行と教育 | 既存データ、切り替え方法、利用者への説明 | 完成しても業務へ定着しにくい |
| 回答形式 | 工程別費用、体制、前提、除外事項、保守費 | 提案同士を比較できない |
KPI(重要業績評価指標)は、改善の進み具合を測る指標です。
受注処理の時間、入力漏れの件数、問い合わせ対応の時間など、現在値を確認できる項目を選ぶと、導入後の効果を検証できます。
見積もりは総額より範囲を比較する
システム開発費は、機能数だけでなく、既存データの状態、外部サービスとの連携、権限、性能、セキュリティ、移行方法によって変わります。
旧記事にあった用途別の固定相場は根拠と前提を確認できないため、今回の改訂では掲載していません。
見積書では、要件定義、設計、実装、テスト、移行、教育、プロジェクト管理、保守を分け、各工程の成果物と除外事項を確認します。
市場環境と予算の考え方は、関連記事のデジタル開発費と見積もりを結ぶ実務ガイドでも解説しています。
- 一式と書かれた項目は、作業内容と成果物へ分解してもらう
- データ移行の件数、形式、修正作業の担当を確認する
- 外部サービスの利用料と従量課金を開発費から分ける
- 仕様変更時の見積方法と承認手順を決める
- 初期費用だけでなく、保守、クラウド、ライセンスを含む複数年の費用を比べる
請負と準委任の違いを契約書で確認する
請負契約では、合意した仕事の完成と成果物が中心になります。
準委任契約では、合意した業務を適切に遂行することが中心で、探索的な開発や継続的な改善で用いられることがあります。
名称だけで責任範囲を決めつけることはできません。
「SES」という表示だけで判断せず、完成責任、作業範囲、指示と報告の方法、成果物の扱いを契約書で確認し、必要に応じて法律の専門家へ相談してください。
契約前に確認する項目
- 成果物と検収:何を納品し、誰が、どの基準で、いつまでに確認するか
- 変更管理:追加要望を誰が承認し、費用と納期へどう反映するか
- 知的財産:個別開発部分、既存部品、外部ライブラリの権利と利用条件
- 再委託:再委託先、担当範囲、情報へのアクセス、発注側の承認方法
- 情報管理:個人情報、秘密情報、ログ、端末、開発環境の管理方法
- 保守:問い合わせ窓口、対応時間、障害の優先度、修正と追加開発の区分
- 終了時の引き継ぎ:ソースコード、設計書、アカウント、データ、操作手順の返却方法
契約条項のひな形をそのまま使うと、実際の開発方法と責任範囲がずれることがあります。
候補会社の提案内容を確定してから、契約書とRFP、見積書の用語をそろえてください。
2026年度に確認できる補助制度
以下は2026年8月31日時点で公式ページを確認した情報です。
補助制度は予算、締切、対象経費、過年度の利用状況で申請可否が変わるため、契約や発注の前に必ず最新の募集要項を確認してください。
| 制度 | 支援内容 | 申請前の注意点 |
|---|---|---|
| 長崎県デジタル力向上支援事業費補助金 | デジタル人材育成と、それに伴うIT機器やデジタルツールの導入を支援します。補助率は3分の2以内、補助金額は100万円以内です。 | 2026年度の申請期限は9月30日です。講座受講の条件、過年度に交付を受けた事業者の制限、交付決定前の着手禁止を確認します。 |
| 長崎市伴走型DX化支援補助金 | 外部専門家によるDX基本計画の策定や組織変革の支援などを対象とします。 | システムや機器の導入費は対象外です。2026年度の受付は9月30日までですが、予算がなくなり次第終了します。 |
| デジタル化・AI導入補助金2026 | 旧IT導入補助金に当たり、通常枠、インボイス枠、セキュリティ対策推進枠、複数者連携枠などがあります。 | 対象となるITツール、申請枠、締切、事前手続きを公式サイトで確認します。システムの個別開発がそのまま対象になるとは限りません。 |
旧記事で紹介していた佐世保市の創造的技術開発支援事業は、2025年度の募集情報でした。
2026年度に利用できる制度は、佐世保市の企業支援ガイドブックと各制度の募集ページから確認してください。
補助制度を前提に発注する場合は、採択前の契約や支払いが対象外になる可能性、同じ経費への重複支援、実績報告に必要な証憑を先に確認します。
準備の順序は、関連記事のデジタル投資に補助金と助成金を使う前の確認項目も参考になります。
運用と引き継ぎを開発前に決める
システムは公開した日から、問い合わせ、権限変更、データ修正、障害対応、機能改善が始まります。
保守費を比較するときは月額だけでなく、何が保守に含まれ、どこから追加開発になるかを確認してください。
- 管理者と一般利用者のアカウント発行手順
- バックアップの対象、頻度、復元確認の担当
- 障害の優先度と連絡手段
- 仕様書、設計判断、操作手順の保管場所と更新責任
- 契約終了時に受け取るデータと成果物
担当者が替わっても運用を続けられるように、資料を納品物として受け取るだけでなく、変更のたびに更新する責任者を決めます。
コード、仕様、設計判断をつなぐ方法は、関連記事のシステム開発の知識継承を止めない方法で詳しく解説しています。
発注前の最終チェックリスト
- 改善したい業務と導入目的を一文で説明できる
- 現行業務の担当者が要件確認に参加する
- 初回リリースの必須機能を絞っている
- 候補各社へ同じRFPと回答形式を渡している
- 見積もりの前提、除外事項、外部費用を確認した
- データ移行と外部連携の担当範囲を決めた
- 検収基準と仕様変更の承認手順を決めた
- 保守範囲と障害時の連絡方法を確認した
- 補助制度を使う場合は交付決定前に着手してよいか確認した
- 終了時に受け取る成果物とアカウントを契約へ記載した
掲載情報の修正と掲載依頼
会社情報の修正や掲載の相談は、編集部の問い合わせ窓口から受け付けています。
会社名、所在地、公式サイト、得意領域、公開可能な実績、担当者の連絡先を添えてください。
長崎県で発注先を決めるための要点
会社選びは、知名度や見積総額だけでなく、自社の業務に近い対応領域、提案の前提、開発後の運用体制をそろえて比べる作業です。
まず現行業務と初回の開発範囲を整理し、同じRFPを複数社へ渡してください。
補助制度を使う場合も、補助金ありきで機能を増やすのではなく、必要な投資と対象経費が一致するかを確認します。
RFP、見積書、契約書、運用計画を同じ範囲でつなげると、発注後の認識違いを減らせます。
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発注先を選ぶ前に、課題、予算、運用体制を整理すると、比較の軸がぶれにくくなります。株式会社greedenは、Webシステム開発をヒアリングから要件定義、設計、実装、保守運用まで一気通貫で支援します。
