山梨県でシステム開発会社を選ぶときは、会社の知名度だけでなく、自社の業務、必要な技術、導入後の運用に合うかを比べる必要があります。
この記事では、山梨県内に本社を置く5社について、公式サイトで確認できる対応領域を整理しました。
あわせて、発注前の課題整理、RFP、見積、契約、補助制度の確認までを一つの流れで説明します。
更新日:2026年8月29日。
先に結論
- 候補会社は、業種名ではなく、今回頼みたい範囲と運用体制で比較します。
- 同じ条件で提案を受けるため、目的、対象業務、必須機能、非対象、受入条件をRFPにまとめます。
- 見積額だけでなく、前提、除外事項、データ移行、保守、追加変更の扱いまでそろえて比べます。
- 補助制度を検討する場合は、契約や支払いの前に最新の公募要領と対象経費を確認します。
山梨県のシステム開発会社5社
掲載順は順位ではありません。
各社の本社所在地と主な対応領域は、2026年8月29日に公式サイトで確認しました。
| 会社 | 本社 | 公式サイトで確認できる主な領域 |
|---|---|---|
| 株式会社YSK e-com | 甲府市 | 自治体、製造業、販売業、医療、介護向けのICTソリューション、クラウド、データセンター、セキュリティ |
| 株式会社甲府情報システム | 中央市 | システムコンサルティング、開発、ネットワーク、パッケージ導入、利用者支援、保守、地方公共団体向けシステム |
| 株式会社ジインズ | 笛吹市 | ネットワーク、Webシステム、ID管理製品ADMS、シングルサインオン、セキュリティの設計、構築、脆弱性検査 |
| 株式会社山梨ニューメディアセンター | 甲府市 | システム設計、開発、運用、パッケージソフトウェア、Webサイト、デジタルサイネージ、3DCG、映像、写真 |
| 株式会社ライズワン | 甲斐市 | 販売、生産、出荷、顧客、予約の業務システム、Webサイト、オンラインショップ、サーバー、社内ネットワーク、保守 |
株式会社YSK e-com
自治体、製造業、販売業、医療、介護に向けた業務別のソリューションに加え、クラウド、データセンター、セキュリティを案内しています。
業務システムと基盤運用をまとめて相談したい場合は、担当範囲、監視方法、障害時の連絡体制を提案書で確認すると比較しやすくなります。
株式会社甲府情報システム
システムコンサルティングから開発、ネットワーク、導入後の利用者支援、ソフトウェアとハードウェアの保守までを事業内容に掲げています。
既存システムを残しながら改修する案件では、現状調査、データ移行、既存機器との接続、移行後の支援をどこまで担うかを確認します。
株式会社ジインズ
ネットワークとソフトウェアの開発に加え、ID管理製品ADMSとセキュリティ関連サービスを提供しています。
人事異動に伴うアカウント管理やシングルサインオンを検討する場合は、連携対象、権限の更新方法、停止時の手順を具体的に相談できます。
株式会社山梨ニューメディアセンター
システムの設計、開発、運用と、Webサイト、デジタルサイネージ、3DCG、映像、写真を扱っています。
業務機能と情報発信を一体で整えたい案件では、システム側と制作側の責任分担、更新権限、公開後の運用を確認します。
株式会社ライズワン
販売、生産、出荷、顧客、予約などの業務システムを、企画から運用まで支援すると案内しています。
既存のExcelや二重入力を整理したい場合は、現在の帳票と業務手順を見せ、残す作業とシステムに移す作業を分けて相談します。
会社を選ぶ前に整理すること
システム開発は、プログラムを作る作業だけを指しません。
現行業務の確認、要件定義、設計、実装、テスト、データ移行、利用者教育、保守改善までを含む仕事です。
最初に「何を作るか」だけを決めると、導入後に誰が運用するのか、障害時に誰が判断するのかが抜けやすくなります。
次の項目を一枚にまとめると、各社から同じ土台で提案を受けられます。
- 背景:現在の業務で、どこに手間、重複、待ち時間、入力ミスがあるか。
- 目的:新しい仕組みによって、どの業務をどう変えたいか。
- 利用者:誰が、どこで、どの端末から使うか。
- 必須範囲:初回リリースに必要な機能と、今回は扱わない機能。
- 既存資産:残すシステム、移行するデータ、連携する外部サービス。
- 運用条件:更新担当、問い合わせ窓口、利用時間、バックアップ、障害対応。
- 制約:希望時期、予算の範囲、社内審査、法令や情報管理の要件。
要望を機能名ではなく業務で伝える
「予約システムが欲しい」だけでは、会社ごとに想定する範囲が変わります。
「電話で受けた予約を表計算ソフトへ転記しており、空き状況の共有と月次集計に手間がかかる」のように、現在の作業と困りごとを伝えます。
この書き方なら、既製サービスの導入、外部サービスとの連携、新規開発のどれが合うかを提案側が比較できます。
RFPで提案条件をそろえる
RFPは提案依頼書のことです。
発注側が目的と条件を示し、候補会社に提案内容と見積の形式をそろえてもらうために使います。
長い仕様書を先に完成させる必要はありません。
未決定の項目は未決定と書き、提案してほしい論点を分けます。
- 背景、対象業務、解決したい課題
- 利用者、利用場所、想定する利用時間
- 必須機能、希望機能、対象外の機能
- 既存システム、外部サービス、データの連携
- 性能、可用性、セキュリティ、バックアップなどの非機能要件
- テスト、受入条件、データ移行、利用者教育
- 保守範囲、問い合わせ方法、障害時の連絡
- 提案書と見積書に記載してほしい前提、除外事項、リスク
住民向けや顧客向けのWebシステムでは、キーボード操作、文字の拡大、色の見分けやすさ、入力エラーの伝え方も要件に含めます。
設計から運用までの確認点は、関連記事「Webアクセシビリティを実務に組み込む方法」で詳しく整理しています。
見積は総額より内訳と前提を比べる
システム開発費は、機能数だけでは決まりません。
既存業務の複雑さ、データ移行、外部連携、性能、情報管理、テスト、運用時間によって必要な作業が変わるためです。
出所を説明できない固定相場に当てはめず、同じRFPに対する内訳を比べます。
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 調査と要件定義 | 業務調査、会議回数、成果物、要件変更の扱い |
| 設計と開発 | 画面、帳票、権限、外部連携、管理機能の範囲 |
| データ移行 | 対象データ、変換、重複整理、試行回数、移行後の確認 |
| テストと受入 | テストの分担、受入条件、不具合修正、再テスト |
| 利用料と基盤 | クラウド、ライセンス、外部サービス、監視、バックアップ |
| 保守と改善 | 受付時間、初動、復旧目標、定例作業、小規模改修の扱い |
価格の変動要因と予算の置き方は、関連記事「デジタル開発費の値上がりをどう読むか」も参考になります。
請負と準委任の違い
契約名だけで向き不向きは決まりません。
成果物を完成させる責任を置くのか、一定期間の専門的な作業を依頼するのかを、案件の不確実性に合わせて選びます。
| 契約の考え方 | 検討しやすい場面 | 契約前に確認する項目 |
|---|---|---|
| 請負 | 完成させる範囲と受入条件を定められる部分 | 成果物、検収、修正範囲、契約不適合、知的財産、支払条件 |
| 準委任 | 調査、要件整理、継続改善など、開始時点で結果を固定しにくい部分 | 作業範囲、体制、報告、意思決定、稼働量、変更手順 |
| 組み合わせ | 要件定義は準委任、確定した開発範囲は請負とする場合 | 契約間の境界、成果物の引き継ぎ、責任分担、再見積の条件 |
どの契約でも、データの返却形式、ソースコードと文書の権利、再委託、秘密保持、障害時の連絡、終了時の引き継ぎを確認します。
個別の契約条件は案件によって異なるため、最終文面は法務担当者や専門家にも確認してください。
補助制度は発注前に確認する
補助制度は年度や公募回によって、名称、対象者、対象経費、締切が変わります。
採択や交付決定を受ける前の契約、発注、支払いが対象外になる制度もあるため、開発会社への正式発注より先に公募要領を確認します。
2026年8月29日時点で確認できる主な情報源は次のとおりです。
- デジタル化・AI導入補助金2026の公式サイト。旧IT導入補助金の制度概要、申請枠、手続き、スケジュールを確認できます。
- 中小企業省力化投資補助金の公式サイト。現在の公募情報と申請方法を確認できます。
- やまなしデジタル×コネクト。山梨県内の中小企業などを対象とする相談、研修、導入支援の情報があります。
- 山梨県テクノロジーを活用した業務効率化事業費補助金の案内。介護事業所向けの案内と関係資料が掲載されています。
制度名が合っていても、予定する開発や機器が対象になるとは限りません。
対象経費、申請時点、登録事業者の要否、実績報告に必要な書類を確認し、補助金が使えない場合でも成立する予算を用意します。
提案を比較するための質問
- 今回の案件と近い業務を、どの範囲まで担当した経験がありますか。
- 要件が未確定の部分を、どの手順で決めますか。
- 発注側が用意する担当者、資料、判断には何がありますか。
- 見積に含まれない作業と、追加費用が発生する条件は何ですか。
- データ移行は何回試し、誰が結果を確認しますか。
- 受入テストの項目と合格条件は、いつ決めますか。
- 障害時の受付、初動、復旧、報告はどのように進みますか。
- 契約終了時に、データ、ソースコード、設定、操作文書をどの形式で受け取れますか。
回答の詳しさだけでなく、未確定事項を区別し、発注側に必要な判断を明示しているかを見ます。
よくある質問
県内企業と県外企業はどちらを選ぶべきですか
現地調査や訪問保守が多いなら、移動時間と対応地域を比較します。
一方、特定の製品や技術が必要なら、所在地を限定せず、県内企業との共同体制も含めて検討します。
要件が固まっていなくても相談できますか
相談できますが、解決したい業務上の問題と、社内で決められる人を明確にしておく必要があります。
要件整理を有償の調査段階として切り分け、そこで本開発の範囲と見積条件を決める方法もあります。
複数社の見積が大きく違うのはなぜですか
対象範囲、品質条件、移行、外部連携、保守、リスクの見込み方が違う可能性があります。
各社の前提と除外事項を同じ表に並べ、安い見積に必要作業が抜けていないか、高い見積に不要な範囲が含まれていないかを確認します。
補助制度が使えるまで発注を待つべきですか
公募要領を確認する前に契約や支払いを進めると、対象外になる可能性があります。
事業上の期限、採択されない場合の予算、申請に必要な期間を分けて判断します。
山梨県での開発会社選びの進め方
- 現在の業務と困りごとを一枚に整理する。
- 必須範囲、対象外、利用者、運用条件をRFPにまとめる。
- 対応領域が合う会社へ、同じ条件で提案を依頼する。
- 総額だけでなく、前提、除外事項、移行、テスト、保守を比較する。
- 契約と補助制度の条件を確認してから発注する。
- 受入条件と公開後の改善方法を、開発開始前に決める。
会社名から選び始めるのではなく、自社が必要とする仕事を明確にしてから候補を比べると、提案の違いを判断しやすくなります。
掲載情報の追加と修正について
山梨県内でシステム開発や導入支援に取り組む企業と団体から、掲載情報の追加や修正を受け付けています。
会社名、県内拠点、事業領域、公式サイト、公開できる実績を添えて、掲載情報の問い合わせフォームからお知らせください。
内容を確認し、記事の比較基準に合う情報を反映します。
確認した公式情報
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発注前に目的、必要機能、運用条件をそろえると、比較の基準が明確になります。株式会社greedenは、ヒアリングから要件定義、設計、実装、リリース後の保守改善まで、一気通貫でWebシステム開発を支援しています。
