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WCAG「珍しい単語」対応ガイド:専門用語や略語をわかりやすく伝える方法

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専門用語や業界内だけで通じる言葉は、内容が正しくても、説明がなければ読者の理解を止めます。

ウェブアクセシビリティでは、読み方だけでなく意味を確認できるようにし、必要な情報へ迷わず進める状態を整えます。

この記事では、「珍しい単語」に当たる言葉の見分け方と、本文、ふりがな、用語集、HTMLを使った説明方法を整理します。

「珍しい単語」とは

WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)の基礎を踏まえると、「珍しい単語」への対応では、一般的な読者には意味を取りにくい言葉や、特定の分野で限定的に使う言葉を理解できるようにします。

略語は同じような理解の壁を生みやすいため、実務では併せて確認すると整理しやすくなります。

言葉の種類 読者が困りやすい点 主な対応
専門用語 構造化データ 分野の知識がないと意味を判断しにくい 初出で短く定義する
業界用語 コンバージョン 日常語とは異なる意味で使われることがある 文脈に合う言い換えを添える
略語 CMS 元の語と役割が分からない 最初に正式名称と意味を示す
読みづらい言葉 脆弱性 意味を知っていても読み方が分からない 必要に応じてふりがなを付ける

同じ言葉でも、想定する読者によって説明の必要性は変わります。

制作者向けの記事では通じる用語でも、一般利用者向けの手続きページでは説明が必要になることがあります。

説明方法は読者のつまずき方で選ぶ

読み方が分からない場合と、意味が分からない場合では、必要な対応が異なります。

まず本文で平易に書けないかを検討し、それで足りないときにふりがな、用語集、補足表示を加えます。

本文で短く定義する

説明が一文で収まるなら、用語の直後に意味を置く方法が最も読み進めやすくなります。

たとえば「CMS」とだけ書かず、「コンテンツ管理システム(CMS)。サイトの文章や画像を管理する仕組みです」と初出で説明します。

専門用語を使わずに同じ内容を伝えられる場合は、平易な表現へ置き換える方法もあります。

見出しや要約を含めて文章全体を整えるときは、読みにくい文章を見出し、要約、やさしい日本語で整える方法も確認できます。

ふりがなで読み方を示す

難しい漢字には、<ruby>要素で読み方を示せます。

<p>この設定では<ruby>脆弱性<rt>ぜいじゃくせい</rt></ruby>を確認します。</p>

ふりがなは発音を助けますが、言葉の意味までは説明しません。

意味も分かりにくい場合は、本文中の定義や用語集へのリンクを組み合わせます。

長い説明は用語集につなぐ

同じ用語がサイト内で何度も登場する場合や、説明が長くなる場合は、用語集や解説ページへつなぎます。

リンクの文言は「詳しくはこちら」ではなく、「オープンソースの定義」のように、移動先で分かる内容を示します。

ただし、用語集への移動を必須にすると本文の流れが途切れるため、本文にも最低限の意味を残します。

略語は最初に正式名称を示す

略語は、最初に「コンテンツ管理システム(CMS)」のように正式名称を示し、必要なら短い説明を添えます。

<abbr>要素を使う場合は、次のように正式名称をtitle属性に設定できます。

<p><abbr title="コンテンツ管理システム">CMS</abbr>で記事を管理します。</p>

title属性は補助的な手段です。

属性だけに意味を預けず、本文でも最初の一回は正式名称を読めるようにします。

補足表示は本文から利用できる形にする

短い説明なら、用語の直後に括弧で表示する方法が最も理解しやすくなります。

<p>CMS(サイトの文章や画像を管理する仕組み)で記事を管理します。</p>

説明をポップアップやツールチップで出す場合は、マウス操作だけを前提にせず、キーボードやタッチ操作でも説明を確認できる設計にします。

用語と別の場所にある説明を結び付ける必要があるときは、aria-describedbyを使える場合があります。

ただし、説明をaria-labelやARIA属性だけに閉じ込めると、画面を見て読む人は内容を確認できません。

表示と操作の実装は構成ごとに異なるため、実際の画面と支援技術で確認します。

ARIA属性の役割と使い分けは、WAI-ARIAで読み上げ、操作、状態を伝える基本で詳しく解説しています。

実装前に決めておくこと

実装方法を先に選ぶと、説明が必要な理由と手段が合わなくなることがあります。

次の順序で判断すると、過剰な注釈を避けながら不足も見つけやすくなります。

  1. 想定する読者にとって、その言葉が一般的かを確認する
  2. 専門用語を平易な言葉へ置き換えられないか検討する
  3. 短い定義を本文に置く
  4. 長い説明は用語集や解説ページへ分ける
  5. 読み方の支援が必要なら、ふりがなを追加する
  6. 実際の操作方法と読み上げ環境で確認する

公開前のチェック項目

読み上げ時の伝わり方まで確認する場合は、スクリーンリーダーの仕組みと実装時の確認ポイントも参考になります。

読者が意味を確認できる文章へ

専門用語をすべて削る必要はありません。

必要な言葉は残し、最初の説明、読み方、詳しい解説への導線を読者のつまずき方に合わせて用意します。

本文だけで意味が伝わる状態を基本にすると、特定の表示方法や支援技術だけに依存しない説明になります。


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